マーケティングに必要な3C分析。
3C分析とは何か事例をもとに紹介
していきます。
3C分析
3C分析とは、自社(Company)・競合(Competitor)・顧客(Customer)という3つの環境のことを意味しています。そして、3つの環境についてそれぞれ、自社(Company)の強みと弱み、競合(Competitor)はどういったサービスを提供しているのか、顧客(Customer)のニーズや不満はどういったものがあるのか
などを分析を行います。
ブランド構築する為の最初の段階「市場機会の発見」として、PEST分析とともに使われています。
3C分析は自社の強みの中で、顧客ニーズを満たし、なおかつ競合が参入できない領域である市場機会を発見することに使われています。重要なのは差別化のポイントをみつけるという視点です。
自社(Company)
スターバックスコーヒーを例に挙げますとスターバックスコーヒーは1995年に日本に初上陸し、3年後の1999年には100店舗へと拡大しました。
その後本格的に全国へと展開していき、現在1,400店舗を超える一大コーヒーチェーン店です。
コーヒーの価格は、他のカフェより割高で高級志向が特徴です。
今では数多くのコーヒーチェーン店が存在しますが、その中でもスターバックスの躍進は圧倒的なものでした。今現在、スターバックスコーヒーを知らない人は
数少ないくらい知名度が高いです。
競合(Competitor)
代表的なライバルにドトールを挙げますと、
ドトールは価格が安い、お手頃価格で提供されており、庶民的なイメージがあります。
オープンした1980年当時は、一杯コーヒー300円で販売されていました。
途中で相場の半額150円で販売する戦略を行いました。
戦略の実行により、ブランディング効果が生まれ、今の「庶民的」のイメージが確立しました。
スターバックスコーヒーが参入する前は、コーヒー一杯500~600円で結構値段が高価でした。
ドトールのセルフサービスカフェというコンセプトで、一杯200円の低価格で提供され、売上が上がり、店舗を拡大してきました。その影響により個人経営の喫茶店は、衰退傾向だったそうです。
ドトールは、安いだけではなく、使用されている豆、焙煎にこだわりを持っています。
しかし、低価格の提供の為、店内が狭く、落ち着く雰囲気があまり無いそうです。
顧客(Customer)
喫茶店の衰退、ドトールに代表されるセルフサービス・カフェの台頭の中で、
顧客はどのようなニーズを持っていたのか
または、新しいカテゴリーを創造できる余地や、競合が提供できていない価値といったものはなかったのか
それらのヒントは、ドトールなどのセルフサービス・カフェの拡大戦略や昔ながらの喫茶店などが持つ雰囲気や回転率の高さが生み出すブランド・イメージがカギを握っていました。
たとえば、セルフサービス・カフェのコーヒーの低価格路線のため、
顧客はコーヒーの品質は高級感を感じることができず、
時間をつぶすために立ち寄る場所といった印象が根付いていました。
実際に出されていたメニューも、オペレーションコストを削減するために
当時はコーヒーとジュースの2種類程度に限られていたりして
バリュエーションも少なかったため、商品の本体であるコーヒーの魅力そのものので店を選ぶことができなかったそうです。
また、昔からコーヒーとたばこは相性がいいと思われていたため、日本の喫茶店ではたばこの煙が充満し、おじさんが多い印象が持たれていたり、顧客層は待ち合わせや時間つぶしのために利用するサラリーマンが中心でした。
そんな中、これまでにないコーヒーの味を楽しみながらリラックスできる、おしゃれな空間がないという「開拓されていない領域」が生まれていたのです。
3C分析例DAKARA
サントリー社が発売されているDAKARAを例として挙げます。
昔、清涼飲料水のシェアは、ボカリスエット(大塚製薬)、アクエリアス(コカ・コーラ)が大半占めていました。
そこに清涼飲料水のシェアを獲得する為、サントリーは、市場を分析するために3C分析を行いました。
大塚製薬、コカ・コーラは、スポーツドリンクとして地位を築いていましたが、顧客・市場を調査していくと、スポーツ以外の目的で飲まれていることが多いそうです。
サントリーの子会社の1つに科学的な根拠を持って健康的なブランドを作っていく「サントリー健康科学研究所」を、持っており、健康の研究開発が盛んであり、それを強みに活かして、いこうと決めました。
そこで生まれたのが、DAKARAです。
DAKARAは、スポーツドリンクではなく、飲むことで健康になるという健康飲料として打ち出しました。