雇用保険の給付の種類を解説

雇用保険 種類

会社に勤めていると加入しているのが雇用保険です。

雇用保険は、退職後生活を保障してくれる保険と思っている人が多いでしょう。

雇用保険の補償は、幅広く、失業保険以外の給付もあります。

こちらの記事では、雇用保険の給付の種類を解説していきます。



雇用保険とは?

雇用保険は、労働者が会社を辞めた場合などに必要な給付を行って、労働者の生活や雇用の安定を図る制度です。

労働時間が週20時間以上で、31日以上雇用される見込みの労働者は、雇用保険の加入が義務付けられています。

雇用保険に加入する場合、保険料は事業主と労働者双方で負担します。

一般的な企業の場合、労働者が負担する保険料は給与の0.3%。

給与が30万円の人でも900円とかなり安くなっています。

保険料は毎月の給与から天引きされています。

雇用保険は、失業保険が一番わかりやすいですが、その他にも種類があります。

雇用保険の給付の種類は、求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付の4つになります。

求職者給付

求職者給付は、退職した後、求職活動をする人の生活の保障や活動支援のために行われる給付です。

求職者給付を受けるには、次の被保険者期間が必要です。

・ 一般被保険者(特定受給資格者以外)
 賃金支払基礎日数が11日以上の月が12ヵ月以上かつ被保険者期間満12ヵ月以上
・ 一般被保険者(特定受給資格者)・高年齢継続被保険者
 賃金支払基礎日数が11日以上の月が6ヵ月以上かつ被保険者期間満6ヵ月以上
・ 短期雇用特例被保険者
 賃金支払基礎日数が11日以上の月が6ヵ月以上

特定受給資格者とは、特定受給資格者とは、倒産や解雇などで、自分の意思にかかわらず退職を余儀なくされた人です。

上司・同僚から故意の排斥、嫌がらせを受けたこと、事業所の移転により通勤が困難となったこと、労働条件が 採用時の条件と著しく違っていたこと、休職満了等で退職した場合も該当します。

基本手当

失業保険と呼ばれるもので、一定の受給要件を満たした場合は、失業している日について基本手当を受給できます。

基本手当を受けられる期間は、原則として離職の日の翌日から1年間となっていますが、その間に出産、病気などで 30日以上働くことができないときは、申請により、その日数だけ(最大3年)受給期間を延長することができます。

金額は、退職前の賃金日額の45~80%が支給されます。

給付日数は退職時の年齢や退職理由等によって変わり、90~360日となります。

一般に、退職の理由が自己都合ではなく会社都合(倒産や解雇など、退職を余儀なくされた場合)のほうが長く給付されます。

技能習得手当

公共職業訓練等を受講する場合には、技能習得手当として、受講手当、通所手当の2つが支給されます。

受講手当は日額500円(上限2万円)、通所手当は通所方法によりますが月額最高4万2500円です。

基本手当とは別に受けられます。

寄宿手当

職業訓練を受けるために、同居家族と別居して寄宿する場合に支給されます。

寄宿手当の月額は1万700円です。

その他、高年齢継続被保険者に「高年齢求職者給付金」、短期雇用特例被保険者に「特例一時金」、日雇労働被保険者に 「日雇労働求職者給付金」が支給されます。

就職促進給付

就職促進給付は、退職した人の早期再就職を支援するために給付されるものです。

要件をみたした場合に以下のような手当がもらうことができます。

再就職手当

基本手当の受給資格者が再就職した場合に支給される手当です。

受給期間が残り3分の1以上なら支給残額の60%、残り3分の2以上なら70%にあたる金額が一括で支払われます。

つまり、早期に再就職することによって、再就職手当の給付率は高くなります。

就業促進定着手当

再就職手当の支給を受けた人が、引き続きその再就職先に6か月以上雇用され、かつ再就職先で6か月の間に支払われた賃金の1日分の額が雇用保険の給付を受ける離職前の賃金の1日分の額(賃金日額)に比べて低下している場合、給付を受けることが出来ます。

就業手当

基本手当の受給資格がある方が再就職手当の支給対象とならない常用雇用等以外の形態で就業した場合に基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上かつ45日以上あり一定の要件に該当する場合に支給されます。

常用就職支度手当

失業給付を受給中に、障害のある方など就職が困難な方が常用就職をした場合に、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1未満であり、一定の要件に該当する場合に支給されます。

ただし、算定の基礎となる基本手当日額の上限額は、60歳未満で5,885円、60歳以上65歳未満で4,770円となります。



教育訓練給付

教育訓練給付は、在職中の人や退職した人が、厚生労働大臣指定の教育訓練講座を受講・修了した場合に、受講費用の一部が支給されるものです。

資格取得やスキルアップに役立つ約1万4000講座が対象となります。

支給額は、教育訓練のレベルに応じて以下の3つに分かれます。

専門実践教育訓練

特に労働者の中長期的キャリア形成に資する教育訓練が対象となります。

受講費用の50%(年間上限40万円)が訓練受講中6か月ごとに支給されます。

資格取得等をし、かつ訓練修了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇用された場合は、受講費用の20%(年間上限16万円)が追加で支給されます。

なお、失業状態にある方が初めて専門実践教育訓練(通信制、夜間制を除く)を受講する場合、受講開始時に45歳未満であるなど一定の要件を満たせば、別途、教育訓練支援給付金が支給されます。

特定一般教育訓練

特に労働者の速やかな再就職及び早期のキャリア形成に資する教育訓練が対象となります。

受講費用の40%(上限20万円)が訓練修了後に支給されます。

一般教育訓練

その他の雇用の安定・就職の促進に資する教育訓練が対象となります。

受講費用の20%(上限10万円)が訓練修了後に支給されます。

雇用継続給付

雇用継続給付は、高齢者が再雇用され賃金が減った場合や、育児・介護等で休業する場合に、要件をみたせば支給されるものです。

高年齢雇用継続給付

60歳以上65歳未満の一般被保険者で、被保険者期間が5年以上ある人が、60歳時点に比べて賃金額が75%未満になった場合、 新しい賃金の15%を上限に支給されます。

高年齢雇用継続給付は、60歳以降被保険者として引き続き雇用されるときに支給される「高年齢雇用継続基本給付金」と、 基本手当等を受給後再就職して被保険者になったときに支給される「高年齢再就職給付金」があります。

育児休業給付

育児休業中、賃金が支払われない場合などに、原則として子どもが1歳になるまで支給される給付金です。

育児休業開始前2年間に、賃金の支払いの基礎となった日が11日以上ある月が12ヵ月以上あることが必要となります。

父母とも育休を取得する場合には1歳2か月まで、保育所に入れないなどの事情がある場合には最長で2歳まで支給を受けられます。

支給額は、育休開始から180日間は賃金日額の67%、181日目以降は賃金日額の50%です。

介護休業給付

介護休業給付は、対象家族を介護するために介護休業を取得した被保険者に給付されます。

対象となる家族は、配偶者、父母、配偶者の父母、子供、被保険者と同居しかつ扶養関係にある祖父母、兄弟、孫などです。

介護休業開始前2年間に、賃金の支払いの基礎となった日が11日以上ある月が12ヵ月以上あることが必要となります。

支給対象となる1回の介護休業期間(ただし、介護休業開始日から最長3か月間)について支給されます。

また、支給対象となる同一の家族について取得した介護休業は93日を限度に3回までに限り対象となります。

支給額は、休業前の賃金日額の67%が支給されます。

まとめ

雇用保険の給付の種類を解説していきました。

雇用保険に加入していれば、退職・休職したときのほか、資格取得の勉強をしたいときなどにも給付が受けることができます。

アルバイト・パート勤務の人も、週20時間以上勤務した場合、雇用保険に加入することができます。

補償の手厚い雇用保険を上手に活用していきましょう。

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