所得税と消費税には、さまざまな納付方法があって、納税する人が好きな方法で納付することができます。
こちらの記事では所得税と消費税の納付方法を解説していきます。
所得税と消費税の納付方法
所得税と消費税の納付方法は、
- 窓口で納付する
- コンビニで納付する
- クレジットカードで納付する
- 振替納税
- ダイレクト納付
- 登録方式の電子納税
- 入力方式の電子納税
です。
窓口で納付する
納税地を所轄する税務署、銀行・郵便局などの金融機関に納付書を持参して、現金で納付する方法です。
ほとんどの窓口には納付書がありますので、その場で記入することができます。
納付する時に領収証書が発行されるのは、窓口で納付するのみです。
他の方法で領収証書を発行したい場合は、納付後に納税地を所轄する税務署に行って、「納税証明書」を発行することができます。
領収証書が無い困るかというと困りません。
必要に応じて「納税証明書」を発行するで問題無いと思います。
窓口で納付することが難しいところは、納税地を所轄する税務署、銀行・郵便局などの金融機関は、平日のみで、土曜日、日曜日、祝日に所得税と消費税を納付することができないところです。
時間帯も夕方までになるので、土曜日、日曜日、祝日休みのサラリーマンは、平日夜まで働いていることが多いので、時間に間に合わないということがあります。
・窓口の時間内に行かなければならない
コンビニで納付する
出典:国税庁
納付額が30万円以下の場合、コンビニで所得税と消費税を納付することができます。
[手続名] コンビニ納付(QRコード)に移り、ORコードを作ります。
作成したQRコードをキオスク端末に読み取らせれば、納付用のバーコードが印刷されます。
あとは、印刷されたバーコードをレジで提示してお支払いすると所得税と消費税の納付が完了します。
お支払いは、現金のみとなります。
キオスク端末というのは、ローソンにある「Loppi」、ファミリーマートにある「famiポート」のことを指します。
予定納税などでは、はじめからバーコードが印刷された納付書が交付されることもあります。
その場合は、キオスク端末を利用しないため、セブンイレブンなどでも納付が可能です。
予定納税とは、前年分の所得金額や税額などを基に計算した金額(予定納税基準額)が15万円以上である場合、その年の所得税及び復興特別所得税の一部をあらかじめ納付するという制度です。
・手数料がかからない
・24時間いつでも払うことができる
・1枚につき納付できるのは30万円まで
クレジットカードで納付する
国税クレジットカードお支払サイトにアクセスして必要事項をすると、クレジットカード払いで所得税と消費税の納付することができます。
事前申請が不要で、自宅でも、納付することができて、手軽に利用できます。
ただし、クレジットカードで納付すると、手数料がかかってしまうのがデメリットです。
クレジットカード納付は、納税が1万以下は76円となります。
それ以後1万円ごとに76円の手数料がかかります。
ポイント還元を目的としてクレジットカードを利用した場合、ポイントが高還元であるクレジットカードでないと手数料の方が大きくなる可能性があります。
・自宅で手軽に利用できる
・パソコンやスマホから納付できる
・ポイント還元の高いクレジットカードの場合、お得になることがある
・引き落としされるまでに猶予がある
・ポイント還元を目的としても手数料の方が高い場合、損する可能性がある
振替納税
納税地を所轄する税務署か金融機関に一度「振替依頼書」を提出すると、それ以降は口座振替で納付ができて、振替日に自動で引き落としされます。
所得税と消費税の振替日は、通常の納付期限日の1ヶ月後あたりに設定されます。
日程は、国税庁が毎年発表されているそうです。
振替納税は、通常の納付期限日より猶予が少しあるので、資金繰りが厳しい事業者にとって嬉しいメリットです。
通常の納付期限日 | 振替納税の振替日 | |
---|---|---|
所得税 | 2021年3月15日(月) | 2021年3月31日(水) |
消費税 | 2021年4月19日(月) | 2021年4月23日(金) |
所得税、消費税を口座振替で納付をしたい場合は、その年の申告期限日までに「振替依頼書」を納税地を所轄する税務署か金融機関に提出しましょう。
注意点として、ネット銀行は一部を除いて振替納税に対応していないことです。
ネット銀行として利用できるのはイオン銀行と新生銀行の2つです。
利用できないネット銀行口座を持っている場合は、ネット銀行以外の対応銀行を指定する必要があります。
・手数料がかからない
・振替日までに猶予がある
・一部を除いてネット銀行に対応していない
ダイレクト納付
自分で振替日を指定して、口座振替で所得税、消費税を納付することができます。
e-Tax上ですぐに手続きができるため、電子申告する場合は手軽です。
また、ダイレクト納付では、予定納税の制度を簡単に利用できます。
ダイレクト納付は、振替納税のように振替の猶予がありませんので注意しましょう。
ダイレクト納付の場合、約1カ月前までに納税地を所轄する税務署へ国税ダイレクト方式電子納税依頼書兼国税ダイレクト方式電子納税届出書を提出する必要があります。
e-Taxで提出することも可能です。
ダイレクト納付は、口座振替になるので、振替納税と同様、一部を除いてネット銀行に対応していません。
・パソコンやスマホから納付できる
・予定納税が簡単にできる
・初回のみ約一カ月前に届出が必要
・一部を除いてネット銀行に対応していない
登録方式の電子納税
登録方式の電子納税では、インターネットバンキングやATMの操作画面に「納税区分番号」を入力して納付を行う方法です。
「納税区分番号」は、e-Taxに納付情報を登録することで取得できます。
「振替納税」や「ダイレクト納付」で利用できない金融機関でも、登録方式・入力方式の電子納税には対応している場合があります(特にネット銀行など)。
対応しているかどうかは、金融機関のホームページなどでご確認ください。
金融機関によっては、インターネットバンキングやATMの手数料がかかる場合があります。
・ネットバンキングやATMで納付できる
・利用手数料がかかる場合がある
入力方式の電子納税
入力方式の電子納税は、ルールに従って組み合わせた「納付目的コード」を使って、インターネットバンキングやATMから納付を行う方法です。
ネットバンキングで納付を考えている人は、最も手軽な方法です。
「登録方式」と比べると、e-Taxで番号を取得しなくてよいので、電子申告をしない場合でも利用しやすいです。
とはいえ、e-Taxの登録情報をもとに利用者確認をするため、e-Taxの開始手続きが必要です。
e-Taxで電子申告をした場合でも入力方式を利用することはできます。しかし、せっかく電子申告をしたなら、「ダイレクト納付」や「登録方式」を選択するほうが良いです。
・事前申請が不要
・ネットバンキングやATMで納付できる
・利用手数料がかかる場合がある
まとめ
所得税と消費税の納付方法を解説していきました。
所得税と消費税の納付方法は、
- 窓口で納付する
- コンビニで納付する
- クレジットカードで納付する
- 振替納税
- ダイレクト納付
- 登録方式の電子納税
- 入力方式の電子納税
です。
それぞれの納付方法にメリット・デメリットがあります。
おすすめするケースは次のとおりになります。
- 窓口で納付する⇒納税地を所轄する税務署か金融機関の用事のついでに納付する
- コンビニで納付する⇒コンビニで何か買うついでに納付する
- クレジットカードで納付する⇒ポイント還元、通常振替日より遅くしたい
- 振替納税⇒自動振替にしたい、通常振替日より遅くしたい
- ダイレクト納付⇒e-Taxで電子申告をして、預貯金口座からの振替で納付したい
- 登録方式の電子納税⇒e-Taxで電子申告をして、ネット銀行から納付したい
- 入力方式の電子納税⇒手軽にネット銀行から入力したい
所得税、消費税の納付期限日に遅れると延滞税がかかってしまいますので、納付期限に間に合うようにしましょう。
・手数料がかからない
・領収証書が発行される