「税制改正大綱」2021年の暮らしはこう変わる

税制改正大綱 2021

自民、公明両党が12月10日決定した2021年度「税制改正大綱」が発表されました。

今回、「税制改正大綱」の中でも生活面に重要なところを選んで解説していきます。



税制改正大綱の経緯

税制調査会では政務調査会の各部会にからの要望をもとに、11月19日の税調総会から約3週間にわたって集中的に検討し、

  • ウィズコロナ・ポストコロナの経済再生
  • デジタル社会の実現
  • グリーン社会の実現
  • 中小企業の支援、地方創生
  • 経済社会の構造変化を踏まえた税制の見直し
  • 経済のデジタル化への国際課税上の対応
  • 円滑・適正な納税のための環境整備

の7本の柱からなる大綱を取りまとめました。

研究開発投資、環境、雇用関係、生活関係に対して税制改正をしていますが、その中で生活関係に対しての税制改正を解説していきます。

固定資産税

固定資産税とは、土地・建物所有している人にかかる税金です。

固定資産税は、3年ごとに評価額が見直されます。

2021年度から3年間地価が上昇していていた2020年1月の地価公示に基づいて税金が増える予定でしたが、昨年と同じ税額になります。

地価の下落によって課税額が減る場合は、そのまま税額が下がります。

固定資産税の軽減は、2021年度のみとなります。

住宅ローン減税

住宅ローン減税は、年末のローン残高の1%を所得税などから10年間控除する制度です。

通常は、10年間なのですが、最近は、特例で、2019年10月の消費税増税対策として、2020年末までに入居した人の控除期間を13年に延長になりました。

コロナの影響で、入居が遅れた場合は、2021年末までを対象としていました。

今回、2022年12月末まで延長となりました。

注意点として注文住宅は2021年9月、分譲住宅は2021年11月までに契約する必要があります。

住宅ローン減税の対象が、50㎡以上の物件となっていましたが、40㎡の物件以上も住宅ローン減税の対象となりました。

ただし、40㎡以上~50㎡未満の物件の場合、所得制限があり、3,000万円以下から1,000万円以下に引き下げとなります。

エコカー減税

エコカー減税とは、環境性能に優れた自動車に対して、税金を安くする制度です。

エコカー減税は、自動車重量税、自動車税・軽自動車税が安くなります。

自動車重量税は、自動車の重量によってかかる税金です。

他には、自動車の新規登録と車検の際に車検証の有効期間分をまとめて支払う時にも発生しています。

自動車税・軽自動車税とは自動車・軽自動車を所有している人にかかる税金です。

適用期間を2021年4月末までとしていましたが、2年間延長になりました。

一方、これまで一律で免税となっていたクリーンディーゼル車は、ハイブリッド車などと比べて燃費性能が劣るとして一律の免税対象からは外されます。

クリーンディーゼル車を主力とする自動車メーカーの経営への打撃を抑えるための特別措置として、クリーンディーゼル車のうち、現在の燃費基準を達成している車種は、2年間に限って免税を継続し、基準を達成していない車種は1年間だけ免税を継続して、改めて行う燃費の測定試験で基準を達成できれば、さらにもう1年免税とします。

現在、新車販売のおよそ70%がエコカー減税の対象で、このうち、およそ25%が免税対象となっていますが、今回の見直しのあともこの比率は維持されます。

自動車を購入した際に、燃費性能に応じて最大3%課税される「環境性能割」は、税率を1%引き下げる軽減措置の期限が2021年3月末まででしたが、9カ月延長の2021年12月末まで延長になりました。

ベビーシッター・認可外保育所の利用

ベビーシッターや認可外保育所を利用した場合に地方自治体から助成金を受けとることができます。

東京都の試算では、年収500万円の人が今年4月から12月にかけて毎月50時間、利用した場合、助成金を年間で101万2500円を受け取ることができます。

この助成金は、課税対象になっていて「雑所得」として確定申告を行います。

確定申告によって約21万円の所得税と住民税が課税されてしまいます。

今回の税制改正によって、地方自治体などが行っている助成については、非課税となりました。



産後ケア

「ワンオペ育児」で大変な母親が、地方自治体が提供する母乳指導や精神的なケアといった「産後ケア事業」を利用した場合の料金に消費税を課税しないことになりました。

ワンオペ育児とは、ワンオペはワンオペレーションの略で、作業をすべて一人でこなすという意味で、家事、子育て、場合によっては仕事をすべて一人でしなければならない状況のことをいいます。

ワンオペ育児が社会問題化したことをきっかけに「産後ケア事業」が注目されました。

家族から育児などの支援を十分に受けられない、産後に心身の不調や育児不安がある人を対象に自宅に助産師さんなどが訪問して産後の健康管理や育児指導をしてくれるサービスです。

教育・結婚資金贈与

子育ての負担の軽減のため、祖父母から教育資金などの援助を受けたり、結婚式を開くために両親から援助を受けた時に贈与したとして贈与税がかかります。

特別措置として2021年3月末まで30歳未満の子や孫に対して1,500万円以内教育援助しても贈与税がかからない、2021年3月末まで20歳以上50歳未満の子や孫に対して1,000万円以内子育て・結婚の資金援助をしても贈与税がかからないということです。

2021年3月までを2年間延長になりました。

注意点として、相続して贈与を受けた孫などが23歳未満や在学中である場合を除いて相続税の対象となり、通常の税額に2割加算されます。

セルフメディケーション

セルフメディケーションとは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と世界保健機関(WHO)は定義しています。

指定された市販薬の購入代金が1世帯当たり年間で12,000円を超えた場合、課税対象の所得から差し引かれて、所得税・住民税が軽減される制度です。

2021年12月末まででしたが5年延長することになりました。

今までは確定申告の時に健康診断の受診結果などを添付することがあったりしましたが、自宅などで保存して、税務署から求められたときに証明として提出するようになり、手続きが簡単になりました。

まとめ

「税制改正大綱」の中でも生活面に重要なところを選んで解説していきました。

  • 固定資産税
  • 住宅ローン減税
  • エコカー減税
  • ベビーシッター・認可外保育所の利用
  • 産後ケア
  • 教育・結婚資金贈与
  • セルフメディケーション

です。

生活面に重要なところを知ってお金の知識を高めていきましょう。

お金 簿記 fp
後期高齢者 負担割合 2割